Apple関係者によるIBM PC(1981)評価

販売チャネルを根拠として、IBM PC(1981)に対するAppleの優位性を確信していたApple社長(当時)のマイク・マークラ
 
「当初アップルには、IBMに対して優位を維持できるという自信があった。「IBMを市場から閉め出すつもりだ」と会長のスティーブ•ジヨブズは言った。「我々の守りは堅い」。社長のマイク•マークラも同様に鼻息が荒く、こう述べた。「我々はIBMがこの市場に参入してくるのを4年も前から見越し、待ち受けていた。主導権は我々にある。100万台の設置ベースのうち3分の1は押さえている。それに我々にはソフトウェアの蓄積がある。販売力も持っている。アップルのやることに対して行動を起こし、対応しなければならないのはIBMの方だ。今のやり方ではまったく不十分だ。IBMは、個人にどうやって売り込んだらよいか、まるでわかっていない。我々でさえ4年かけてようやくわかったのだから。IBMは流通機構や独立系のディーラ—について学ばなければならない。そういう時間は、金をつぎ込んだからといって短縮できるわけではない。第3次世界大戦でも起こらないかぎり、我々をノックアウトするのは不可能だ」リンツメイヤー,O.、林信行(2006) pp.180-181
 
IBM PC対抗製品としてのApple III
 
「我々は表計算を使える中小企業のオーナーをねらって、専用のコンピユータを設計した。それがアップルIIIだ。IBM がじりじりと追い上げてきている状況で、3年間、あらゆるプロジェクトと広告がアップルIIIのために使われた。その時世界で最も売れていたコンピュータの アップルIIのためにではなく」 スティーブ•ウォズニアック(「ニューズ ウイーク』1996年2月19日号)」
(リンツメイヤーほか,2006,93)
リンツメイヤー,O.、林信行(2006)『アップル・コンフィデンシャル2.5J』上、アスペクト
 
 
“We decided to go after small business owners who could use a spreadsheet, and designed a computer especially for them, the Apple III. With IBM nipping at our heels, every project and ad for three years was for the Apple III and not for the largest- selling computer worldwide, the Apple II.〃 Steve Wozniak(Newsweek, February 79,1996)
(Linzmayer,2004,15)
 
Linzmayer, Owen W. (2004) Apple Confidential 2.0:The Definitive History of the WoricTs Most Colorful Company, No Starch Press