日本におけるマイクロコンピュータという単語の多義性 ー microcomputer

マイクロコンピュータ(microcomputer)という用語は、マイクロプロセッサ(microprocessor)という用語とは異なり多義的である。
山中和正、田丸啓吉(1976)『マイクロコンピュータ入門』日刊工業新聞社、p.2は、下図のように、マイクロコンピュータの定義は3種類ある、としている。

定義1-「マイクロプロセッサ」(図の構成A)
定義2-「マイクロコンピュータ・ボード」(図の構成B)-「構成Aのマイクロプロセッサに、メモリや必要な周辺回路をつけて,1~2枚の印刷配線板にとりつけたもの」
定義3-「マイクロコンピュータ」(図の構成C)-「構成Bに加えて、電源,筐体やソフトウエアまで加えて,完全にコンピュータとして商品化している」
 
マイクロコンピュータ=「入力機器、表示装置、記録装置などを含むシステム」とする用語法
矢田光治(1980)『図解マイコンの基礎知識』オーム社、p.1は、「マイコンは,マイクロコンピュータを略してよぶのに使われて
いる」とした上で、マイコンを下図のように、キーボードなどの入力機器、TVディスプレイなどの表示装置、プリンタなどの出力装置、オーディオカセットなどの記録装置などを含むシステムであるとしている。
 
マイクロコンピュータ=「マイクロプロセッサ」(microprocessor)とする用語法
 
マイクロコンピュータ=「パーソナルコンピュータの別名」とする用語法
 
関連参考資料