1970年代後半期におけるマイクロプロセッサー利用状況 — ホームブリュー・コンピューター・クラブの会員が利用していたコンピュータのCPUの種別
- 下記の表に示したように1975年および1976年にホームブリュー・コンピューター・クラブの会員を対象としたアンケート調査では、8008,8080,Z80というインテル系8bitCPUの利用数が30(79%),44(63%),63(62%)というように過半数を超えていることがわかる。一方、6800,650xというモトローラ系8bitCPUの利用者数は、4(11%)、16(23%),30(30%)というように着実に割合を増やしているが、少数派となっている。
また1976年1月7日と1976年6月9日の調査結果を比較すると、1月7日に制作中と答えた28のほとんどがインテル系8bitCPUを選択したのではないかと推測される。
1975/ 10/15 |
1976/ 1/7 |
1976/ 6/9 |
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Intel 4004 | 1 | 1 | |
Intel 8008 | 5 | 7 | 8 |
Intel 8080 | 25 | 37 | 53 |
Motorola 6800 | 2 | 9 | 12 |
MOS Technology 650x | 2 | 7 | 18 |
Zilog Z-80 | 2 | ||
DEC PDP-8 | 4 | ||
DEC PDP-11/20 | 1 | ||
DEC LSI-11 | 3 | ||
その他 | 4 | 9 | 1 |
合計 | 38 | 71 | 103 |
製作中 | 28 |
[出典]Warren, J.(1977) “Personal and Hobby Computing: an Overview,” Computer, Volume: 10 , Issue: 3, p.14
<表のデータに関する注>1976/6/9の合計値は上記論文では101となっているが、各CPU別の値を合計した数値である103に訂正した。またホームブリュー・コンピューター・クラブでは、インテル系CPUが全体の過半数を超える割合を占めているが、Mos Technologyの事務所からさほど遠くはない場所にあったNew Jerseyの Amateur Computer Group ではMOS Technology 6502が支配的(dominant)であった(同上論文,p.14) 。